三三国志 英雄図鑑
群雄董卓軍の驍将

華雄かゆう

諸侯の将を次々斬り、関羽の名を高める礎となった猛将

?〜191年#董卓軍#汜水関#関羽の引き立て役
統率武力知力政治魅力7088402045

人物

董卓配下の驍将で、反董卓連合軍の前に最初に立ちはだかった男である。身の丈九尺、虎の体に豹の頭と描かれる威容の持ち主で、汜水関の守将を自ら買って出た。「鶏を割くに牛刀は要らぬ」と豪語し、呂布を差し置いて出陣した華雄は、言葉どおりの強さを見せつけた。夜襲を仕掛けてきた孫堅の軍を打ち破り、孫堅の部将祖茂を斬り、さらに関の前に進み出た連合軍の猛将、兪渉と潘鳳を次々と一撃で討ち取った。諸侯が青ざめて誰も名乗り出なくなったそのとき、劉備の背後から「わたしが行きましょう」と進み出たのが、まだ無名の馬弓手に過ぎなかった関羽である。曹操が勧めた熱い酒を「帰ってから飲む」と置いて出た関羽は、ほどなく華雄の首を携えて戻り、酒はまだ温かかった。関羽の名を天下に轟かせるために現れた、最高の引き立て役であった。

名場面

1

汜水関の猛威

反董卓連合の先鋒孫堅が汜水関に迫ると、華雄は夜襲をかけて孫堅軍を散々に打ち破り、孫堅の身代わりになって赤い頭巾をかぶった祖茂を一刀のもとに斬った。翌日には関の下に進み出て諸侯に戦いを挑む。袁術の部将兪渉が「わたしが行く」と出たが三合で斬られ、冀州の韓馥が誇る上将潘鳳が大斧を手に出撃したが、これも瞬く間に討たれた。諸侯の陣は静まり返り、袁紹は「顔良・文醜がここにいれば」とうなった。

2

温酒の関羽

諸侯が黙り込む中、階下から「わたしが華雄の首を取ってまいりましょう」と大音声が響いた。劉備の義弟、馬弓手の関羽である。袁術が「弓手の分際で」と怒鳴ったが、曹操が取りなし、熱い酒を注いで勧めた。関羽は「帰ってから飲む」と杯を置いて馬に飛び乗った。陣の外で太鼓の音が天地を震わせ、諸侯が様子を見にやろうとしたとき、関羽が華雄の首を提げて戻ってきた。曹操が手渡した酒は、まだ温かかった。

「鶏を割くに牛刀は要らぬ」

華雄

正史ではどうだった?

正史では華雄は董卓配下の都督で、陽人の戦いで孫堅の軍に討ち取られたと記されている。関羽に斬られたのは演義の創作で、実際に華雄を破ったのは孫堅である。演義は孫堅の手柄を関羽に移すことで、関羽の初陣を鮮やかに飾った。兪渉・潘鳳といった華雄に斬られる将も演義の創作である。